吟詠つれづれ

令和元年11月17日には、秀鳳流日本吟詠会吟剣詩舞道大会を開催致しました。

恒例の秋の行事。

今回は、午前中、高知にちなんだ漢詩を 伊藤竹外先生著より土州風土記と題し、数々の漢詩を吟じました。

そして何より、尺八・箏の伴奏です。プロの伴奏で吟じるのは感じる所が多くて、とても勉強になります。

他に、他流派より多くの先生方がお越し下さいました。

その吟詠をしっかり聞かせて頂きました。嬉しいですし、勉強になります。

そして、今回、初めての試みとして 須賀ジャズダンススタジオのお二人の先生による創作舞を御披露頂きました。

和歌に合わせてのその舞台は、会場の空気を一瞬で変えてしまいました。感動したとの声が多く、今回の企画が実現できましたことを、心より嬉しく感謝の思いで一杯です。

また、次回へのエネルギーに変えて参りましょう。              秀宗

 

去る7月10日 高知県立大学にて吟詠を講座を開かせて頂きました。

この大学の教授であられる高西成介教授は、中国古典文学が御専門のとても振る舞いが穏やかで魅力的な方です。

数年前から、幾度かこのような関わりを持たせて頂き、お目に掛かる度に本当のところ身の引き締まる思いになります。

それは、私自身が吟じるという行為においてのみ漢詩と関わり、その背景を少々学んで、お弟子さんたちに指導していながら、

内面、十分でない、まだまだ足るわけもないと自覚があるためであります。

高西先生の存在があることで、「わたしは何も知らないのだ‥‥」と言えるに等しいと自分を判断できるためです。感謝。

ですので、先生の前ではわたしも生徒になりたいわけですね。

さて、そうはいっても講師。

この日は、「漢詩文学」が「音(吟声)」を以て長い時間、日本のわたしたちに伝承されて来ているのだという、分かり切ったようなでもちょっと吟詠家としては、胸を張れるようなことをお伝えしつつ、

その声は、漢詩の「解釈」に相応しい「音色」にして表現するのだということをお伝えしました。

初めて吟詠を聞いて下さった学生も」、またそうでない学生も、感動して頂けたようで、内心ほっとしました。(伝わったかな💛)

日本の国語教育はどんどん変化して行っています。優れた文学作品の鑑賞ということよりも、論理的に組み立てる術、又は解釈する力、より「現実的な処理能力」の向上という側面を強化するようになっていくとのことを知れば、子供たちは、豊かな感受性を養うよりもまえに、富国強兵の一員としての能力を幼少期より叩き込まれていくのだと思えない節もない。

吟詠は、時代に逆行しているのだ。

故に、わたしはこの潮流に抗い続ける大義を内面に必要としてしまう。

なぜならば、継承されゆくべきは、吟の上手い下手でなく、この道の精神性なのだから・・・・。

 

秀宗

平素よりご指導して頂いている高知県立大学文化学部教授ヨース・ジョエル先生のお声がけで実現したこの講座は、アメリカのエルムズ大学からの研修生を迎えてというものです。ありがたいことでございます。

この日の題材は「富士山」にしました。なぜかと言うと、漢詩自体が視覚化されやすく、初めての方にも分かりやすいからです。

吟詠の母音発声は、同じ身体を持つ条件下では、同じ効果を得られるので、臍下丹田から始まる身体のポイントを説明しました。

そして、そのポイントと符合する母音を発声!学生たちは、やはり恥じらいを見せながら、面白がっての発声となりました。

う~ お~ あ~ え~ い~ ん~

「気」の巡りも良くなり、最後には笑顔で終わることが出来ました。又、当流会員の3名もサポートに入ってくれて良い経験となりました。                         秀宗

 

令和になって初めての全国吟詠コンクールが5月26日(日)かるぽーとにて開催されました。

会員の皆さん、本当にお疲れ様でした。

日頃のお稽古の成果が得られた方、そうでなかった方。

嬉しい・残念・悔しい…‥。

どこからの満足感、どこからの不足感。

自分にした約束を果たせることに向かって この道を 歩いて下さい。

秀宗

2018年が もうすぐ終わろうとしています。

本年は 当流にとりまして記念すべき年となりました。

やはり、それはわたしの「少壮吟士」認定であったように思います。

これは、わたしの‥‥ではなく、当流の慶事であったからでしょう。

宗家について吟詠を再開して20年が経過しました。

子供のころや思春期は、あまり夢中になれなかった吟詠。

子供を産み、母になって、突如わたしに届いた「天の声」に導かれてから

本当に色々な事を経験しました。

決心して始めた吟詠なのに 何度も 苦しい局面に接しました。

でも、ひとつずつ、向き合う、乗り越えるの連続。

そして、すこしだけ自分に自信が持てるようになりました。

わたしは 53歳になっていました。

3人の子供たちも それぞれに 自分の人生を考えられる 人間になっています。

宗家のこれまでと、流派のこれからと、わたしの全てを、

良かったことにするための スタート。

それが、2019年 です。

日本は 政治経済においても 厳しい局面に 突入して いきます。

こんなときこそ わたしは 吟詠。

自分の軸を しっかり 打ち立てながら、

一歩を 迷わないで 歩んで 行きます。

さようなら、2018年。

去る11月10日 日本武道館にて 第40期 少壮吟士の称号を拝受致しました。

長い時間の経過のうちには様々なことがございましたが、思い起こすとあっという間です。

この称号の責務とは、吟剣詩舞の振興発展に対してのものです。

自らの意思により、価値あるものとなって参りますので、しっかり頑張って参ります。

本日20日には、高知県知事 尾﨑正直さまへの表敬訪問をさせて頂きました。

当流にとりましてもわたしたち親子にとりましても忘れられない一日となりました。

 

本当に暑い日。

本年の歌謡吟詠講習会が開催されました。

当流はコロムビア吟詠音楽会に所属をしておりますので、

会社のオリジナル作品を勉強致しました。

講習会は、礼に始まり礼に終わる基本を忘れずに、

宗家の指導のもと、参加者と楽しく学ぶことが出来ました。

演歌?なんて、馬鹿にされる方もおりますが、

歴史上の人物、史実を歌詞に認めた作品は、

詠っていても清々しいものです。

あっという間に夕方になり、

会員さんも笑顔で家路へと向かわれました。

昨日は、当流の春の大会でした。

御来賓の方々をお呼びしない内うちだけの企画でした。

午前は各伝の会員さんの昇段審査です。

と言っても、皆さんいつものように元気いっぱいに吟じました。

午後は、各種研修をし、当流のイズムを再認識しました。

そして、幼少年吟詠、昨年入会の方々の連吟、先生方の連吟など、

それにしても…あっという間の一日でした。

後の懇親会は、若い力と共に全員で大盛り上がりでした!

皆さん、お疲れさまでした。

そして、いつもありがとうございます。

 

 

本日は 若手の会員の合同稽古を致しました。8名の欠席をみましたが良い学習の機会となりました。

ちょうど、高知新聞社さまの取材もあり、みんな一生懸命に吟じました。

日本の伝統文化である吟詠が、人々に与えるもっとも良い影響とは 恐らく「気」を養えることであるように思います。また「礼節」においても立ち止まり考えられる人間になることです。宗家がよく申しております「親しみと礼儀のなさとは異なる」との言葉の通り、良き言葉での対峙が人と人との信頼を保つのだと思います。

本日はそれぞれが、自身の課題吟を吟じました。真剣でいい表情をしていました。いつもはご一緒できないメンバーの吟詠も聴き、刺激になったことでしょう。

来月の春の流内大会が近くなりました。頑張ってお稽古して参りましょう。   秀宗

今年もこの季節がやって参りました。

どの方も一生懸命にお稽古されて臨まれたことと思います。

二分の舞台の為にこんなにも無心になることが出来るのは、きっと素材の漢詩の魅力も大きい事でしょう。又、発声を伴っての気持ちよい瞬間の魅力もあったことでしょう。

当流は、A7組 B組 Ⅽ組で優勝。その他 入賞、佳吟賞も沢山頂きました。

ほんとうにお疲れ様でした。