吟詠つれづれ

「 和菓子屋の二代目 」

少壮吟士になって数年が経過しました。

(平成30年の秋に武道館で正式に認定を頂きました。)

この間、いろいろな経験をさせて頂きました。

未熟ながら、すこしつづ見えてきたことがあります。

(公益財団法人)日本吟剣詩舞振興会が規定する「評価される吟詠」というものがあります。

それは、審査項目を以てある程度説明できるものです。

審査は想定される「理想」から減点法での採点となります。

そして一方、当流では、宗家が伝えようとする吟詠の型があります。

こちらは、宗家の身体文化そのものの体現と継承が目的です。

双方に共有される良い吟詠の型や美意識の水準もありますが、

明らかに異なる部分もあります。

全国的に定評のある百貨店に置かれた名門の和菓子店と

地方で色濃い個性で営まれている和菓子屋の手技の違い

ようなものでしょうか?

小さな和菓子屋の二代目はそれぞれの魅力と市場を良く知る必要があるのだろうと

思います。

和菓子の美味しさを伝えるために・・・・です。

NHK FM放送「邦楽のひととき」5月31日放送予定

「逸  題」     山内容堂作

「清平調詞 その三」 李 白 作

は、高知の和菓子屋の個性が色濃く反映されている吟詠です。

いずれにしても、まだまだ、精進したいです。

頑張りますので、是非とも応援して下さい。

 

秀宗